エルサレム平和大行進
エルサレム平和大行進 2003年12月22日
文鮮明総裁は、2003年、エルサレムでの「ユダヤ教徒とキリスト教徒の和解と調和のための会議」の開催を呼び掛けた。
これに応えた米国のキリスト教牧師130人とユダヤ教代表者120人に、数人のイスラーム指導者らが参加した。
会場となったエルサレム市内のホテル周辺でも自爆テロが起こっていた時、この規模の国際会議が開催されたこと自体、驚くべきことだった。
会議は、ユダヤ教とキリスト教相互の歴史的な過ちを認め合った。
両者の分裂の源となったイエスの十字架刑の出来事に対する理解を巡っても真摯に向き合った。
結果、「われわれの犯した過去の暗部に対して悔い改め、より良き世界を希求しつつも窮状にある全ての人々に関心を払い、共に輝く未来を探求することを望む」と記した宣言に一同が署名した。
2003年5月以来、ユダヤ教とキリスト教の指導者にイスラームの指導者も加わり、エルサレムでの和解と調和のための会議が度々持たれるようになった。
そして「中東平和イニシアチブ(MEPI)」と呼ばれるプロジェクトが始まった。
毎回、参加者は会議のハイライトにエルサレム旧市街で「平和行進」を行った。
彼らは、2000年前にイエスが十字架を担った「悲しみの道」(ヴィア・ドロローサ)を、手を取り合って歩いた。
口々に「ピース、シャローム、アッサラーム・アライクム」(「平和、平和、あなたがたの上に平和がありますように」)と声を合わせて歌いながら進んだ。
ある時、行進の終わりに祈り始めたユダヤ教のラビが、これまでキリスト教徒を憎んできたことを悔い改め始めた。
すると隣で祈るキリスト教牧師が、兄であるユダヤ教徒を傷つけてきたと、ゆるしを請い始めた。
二人は、涙を流しながら、抱擁し和解した。
その姿を見て、誰もが神霊の働きを感じ、深い感動を覚えた。
その場に参加した者は皆、敵対する兄弟も神の愛によって和解することができることを知った。
「見よ、兄弟が和合して共におるのは/いかに麗しく楽しいことであろう」(詩篇133:1)と聖書にあるとおりのことが起こった。
中東平和イニシアチブ(MEPI)に参加した指導者たちが実感したのは、ユダヤ教とキリスト教の伝統は、永遠に敵対すべきものではなく、和解すべき兄弟だったということだ。