大韓民国 ワールドサミット2015
2015年8月27日~31日
「平和、安保、人間開発」をテーマにした第3回ワールドサミットは2015年8月27日から31日まで大韓民国のソウルで、国連経済社会理事会の特別諮問の地位NGOのUPF(天宙平和連合)および設立者たちの平和理念である「為に生きる人生」に根拠をおいて持続可能で永久的な平和のために大きな貢献をした個人や団体を表彰するために設立された鮮鶴平和賞が共同で後援しました。
8回のセッションにわたって開かれた会議は、全般的なテーマに関する様々な重要な問題を扱いました。 「平和、安保、人間開発」を中心にした発表と討論は、参加者が各国と地域での経験と実践方法に基づいて感想を述べられるよう導きました。
セッション1およびセッション4: 鮮鶴平和賞授賞式および受賞者演説
鮮鶴平和賞の主題は気候変化と食糧安保に焦点を合わせました。 20世紀平和のための挑戦課題は地域間の戦争と対立でしたが、21世紀平和を脅かす様々な問題は、気候変化、食糧危機、資源枯渇、水不足、人口増加など世界的に連結されている形態です。 最初の鮮鶴平和賞は太平洋中央の島国キリバス共和国のアノテトン大統領に授与されました。 彼は、「世界中が和解、共存、協力を先駆する設立者の方々のビジョンを受け入れるならば、 きっとより良い、平和な世界になるでしょう」と伝えました。 二度目の受賞者は、インドの生物学者モダドゥグ・ビジェイ・グプタ博士でした。彼は鮮鶴平和賞委員会に「平和的な社会の必須条件として食糧安保、環境保全性、社会経済的発展の重要性」を認めていただいたことに感謝の意を表しました。
総会セッション2およびセッション3: 基調演説:
平和と人間開発の展望-平和と人間開発に対するUPFの観点は、普遍的な精神的道徳的価値を基盤に葛藤を解決する役割を果たします。 中東平和イニシアティブ(MEPI)を通じたイスラエルとアラブ、ヨーロッパ-ユーラシア対話会議を通じたロシアとウクライナ、北東アジア平和イニシアティブ(NEAPI)を通じた南北韓、南アジア平和イニシアティブ(SAPI)を通じたインドとパキスタンなどすべての参加国の建設的な対話を推進するというUPFの意志が込められています。
グローバル化の力が私たちの世界を変化させました。 その変化は経済、技術、文化、政治、環境です。 地域的な脅威は先進国と発展途上国を通じて全世界に影響を及ぼし得ます。 イスラム、環境汚染、確認されていない移民は予測されないまま、世界中に影響を及ぼすというような結果を招きかねません。
ロシアとウクライナの関係はこの2年間で悪化していますが、平和維持軍の助けで建設的な対話と橋梁建設に向けた扉を開けた状態に保つことができました。 ウクライナのレオニド・クラフチュク元大統領は、「平和文化の形成は、政府および国際機関、公共機関および教育機関、宗教機関および超宗教機関のような人間活動のすべての構成要素の共同努力なしには、形成は不可能です」と伝えました。
失業、組織的犯罪、政治的不安定、不平等な土地分配、テロなど社会の発展に多くの障害があるにもかかわらず、人類を一つにまとめるのは家族です。 つまり社会の基本構成要素というわけです。
平和と相互理解の文化を構築するための核心的な提案は国連に超宗教協議会を創設することです。 上提案は文鮮明総裁が2000年度に提案された内容であり、2004年度に国連総会でフィリピン宣教会によって公式に紹介されました。
世界の宗教指導者は世界的な問題において一部の役割を担うことになります。 例としてシリアとイラクのISIS、イスラエル・パレスチナ紛争、韓半島の非核化に向けた6者協議などがあります。 既存のアプローチで解決策を見出せない時、超宗教的で相互信頼が内在した対話は、民族主義を超越して平和構築と和解に対する共通点を見出す力を持っています。 元フィリピン下院議長は、「究極的に、人類はさまざまな肌の色を超えて、すべて神様の下の一家族です」と伝えました。
ISISとアルカイダはシャリア法によるイスラム信仰の拡散を究極の目標とし、武装した国際ジハードを繰り広げています。 イスラム協力機構(OIC)の代表の言葉によると、この世界観は平和、平安、兄弟愛を奨励するイスラムの核心的な教えに反すると伝えました。
イスラム宗教の真の教えを知ってもらうためには、世界のイスラム共同体が積極的な姿勢をとらなければなりません。 他の宗教のすべての人々と調和するように生きることが寛容な行為であるだけでなく、平凡な生活の側面である人間の日常にならなければならないからです。
総会セッション5: 欧州と中東が直面した課題-主要案件は下記の通りです:(1)亡命希望者による人道主義的危機やシリア、イラク、アフガニスタン、エリトリアから難民の流入(2)21世紀の経済、特に東南欧州と西バルカン諸国に対する新たなアプローチ方法の確立が必要(3)、ウクライナの事態、ギリシャの国家負債の危機、移民に対する統一された対応など有名な問題に対する欧州連合の緊張。 中東の課題は二つの領域を中心に行われました:(1)アサド大統領政府と地下ジハード武装団体の間のシリア戦争(2)、イスラエル-アラブ紛争
総会セッション6:女性、家庭と平和-著名な女性指導者たちによって、平和をもたらす女性の役割に対する議論がありました。 世界平和女性連合のムン・ヨナ会長は、「外交、政治、経済、法制度改革に至るまで、社会のあらゆる側面から女性の参加が必要です。 また、教育、文化、スポーツ、芸術のほか、様々な活動にも積極的でなければなりません」と語りました。 ムン・ヨナ会長は、ために生きる人生の実践を奨励し、促進させる必要性を強調しました。
女性たちは主要な役割を担い、全世界の民主主義の発展を支援しています。 現在はドイツ、韓国、アルゼンチンを含め、計22人の女性指導者たちがいます。 最近、2014年ノーベル平和賞女性受賞者であるなとマララ(パキスタン)と2011年3人の受賞者である、エレン・ジョンソン・サーリーフ、リーマ・ボウイ、タウワククルカルマンがいます。
両性平等が進展したにもかかわらず、就労機会と雇用の質の面で依然として女性と男性の格差があります。 多くの社会で、老人の面倒を見る責任が女性に押し付けられ、平均寿命が男性よりも長い女性は、しばしば一人暮らしの手段がないまま貧困に残されます。
世界中の女性たちが女性として体験した経験を土台に共感を形成します。 女性たちは不平等な歴史から生まれた女性としての不当さと苦痛に共感します。 女性は平和な解決策と行動を好む本性を持っています。 性別の観点は平和への新しいアプローチであり、「平和の女性的概念」を表します。
総会セッション7:アジア太平洋-主要話題は下記の通りです:(1)先進国と開発途上国の格差。 例として人間開発指数でオーストラリアは高い順位となっていますが、ネパールとパキスタンは低い順位となっています。 同様に、平和にも二極化が存在します。 例えば、パキスタンとアフガニスタンは最も平和でない国と見なされる反面、日本、オーストラリア、ニュージーランドは最も平和な国と評価されます。 (2)地球温暖化、気候変化、難民、伝染病、環境の持続可能性、世界テロと関連した問題(3)世界化は世界の力を大西洋から太平洋に移動させています。 (4)貧困を終息させ、持続的な平和を構築するための道は、グッドガバナンス、教育に対する投資であり、これは特に女性と子どもの権利を保護することに焦点を合わせた徳目と尊重を奨励することを意味します。
総会セッション8:平和と発展のための宗教的な声-宗教と信仰に基づいた組織とNGOは、平和建設と葛藤の解決に重要な役割を果たします。 インド、東アジアの宗教とともにアブラハム3代の信仰は寛容、共存、平和建設を奨励します。 以前、宗教指導者らの仲裁の事例は次の通りです:南アフリカ共和国の極端な人種差別政策に対抗した闘争、ヨハネ・パウロ2世のレバノン、ポーランド、ハイチへの介入、カンボジアの仏教指導者たち、一世代前ビアフラ共和国とダルフールの状況に動員された教会や礼拝堂、「柔軟な力」の解決策を強調したトラック2外交は、持続的な平和を維持するための権力(政治、経済、軍事)の使用について実行可能な補完策を提供します。
計画されておらず、統制されていないヨーロッパへの難民の流入は、大きな社会的、経済的、政治的問題を引き起こしていますが、宗教的対話も影響を受けます。 多様な背景、文化及び歴史的脈絡を示す信仰の混合は、挑戦課題を生み出すだけでなく、より良い認識と寛容の機会を生み出しています。
勧告事項-ワールドサミットは次のような勧告事項とともに終わりました。:
1.国連広報および支援。 2015から2030年までの目標期間中、ミレニアム開発目標、持続可能な開発目標(SDGs)支援
2.石炭とガスに対する依存度を減らして、再生可能エネルギー技術を奨励し、気候変動や食料危機に対する大衆の認識を高める必要性があります。
3.国連が平和のより効果的な手段になり得るように力を注いでください。
4.指導者たちに影響を与え得る精神的財源を強化させて道徳的リーダーシップを発揮して、UPFの「ために生きる人生」という平和理念に立脚した意味のある決定を下さなければなりません。
参加者たちはワールドサミット以後、文鮮明総裁の聖和記念行事に参加しました。
「宇宙における存在の秩序は、他人のために行動することに根を下ろしています。 真の平和、真の愛、真の理想世界は神様の創造理想と人類の願いです。 したがって、幸福と平和の根源は、他人のために生きる生涯にあります。」
世界平和と統一のためのビジョン
文鮮明総裁及び韓鶴子総裁
UPF(天宙平和連合)共同設立者